実地医家のための高血圧治療ガイドライン

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発売日: 2005-11
発売元: 日本医事新報社
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高血圧治療の一般的療法として食事療法と並んで重要と
されているのが運動療法です。
適度な運動を規則的につづけていると確実に血圧が下がってきます。
とくに中壮年の人でまだまだ薬の世話になりたくないと考えている人は、ぜひ実行してください。
運動不足の人は、ふだんから身体を動かして運動している人に比べて
心筋梗塞になりやすいことが知られています。
通勤時問に20分以上歩行しているサラリーマンは、20分以内の人に
くらべると血圧が低めで心筋梗塞になりにくいという報告もあります。
この報告は、運動不足になりがちなサラリーマンにとっては、通勤のための
歩行や駅の階段の昇降も結構運動療法になっていることを示しています。
■運動療法と血圧に及ぼす効果
運動中の血圧は一般に上昇します。
高血圧患者では、その上昇がより顕著なために以前は運動を控えさせた
時代もありました。
しかし運動の種類を選べば血圧の上昇はそれほどでなく、
逆に血圧がしだいに下がってきます。
高血圧における運動療法の意義は、このような長期的降圧効果にあるので、
決して短期的にすぐ血圧が下がる効果を期待するものではありません。
運動療法の効果は精神的ストレスの発散、エネルギー消費による
体重減少などに加えて、運動による循環動態の変化に対する身体の
適応現象、末梢血管の拡張などが複合的に関与して血圧を下げると
考えられます。
しかし、だれでもが運動療法によって血圧が正常になるわけではなく、
薬物治療が必要な場合も少なくありません。


隔靴掻痒
かなりお得!高血圧と糖尿病はどちらも動脈硬化を促進させる
代表的な生活習慣病ですが、この2つが合併すると、
おたがいの病態を悪化させることがわかってきました。
つまり2つの病気をもっていると心筋梗塞や脳卒中になる
可能性が単に2倍になるのではなく、4倍から6倍にまで
高くなるのです。
したがって、高血圧の患者さんでは糖尿病があるというだけで、
高リスクという危険度分類に入ってしまうのです。
糖尿病といっても、インスリンの状態によって2つのタイプがあります。
1つは膵臓から分泌されるインスリンの量が絶対的に少ないために、
外からインスリンを補わなければ血糖のコントロールが不可能なタイプで、
1型糖尿病といいます。
もう1つのタイプはインスリンの分泌量は保たれていますが、
筋肉などの組織のインスリンの感受性が低下しているために
インスリンの効き目が弱くなっているタイプで、2型糖尿病といい、
血液中のインスリンは相対的に高くなっています。
どちらのタイプも動脈硬化を促進して腎臓病や心筋梗塞を
引き起こすことでは共通していますが、高血圧、肥満、高齢者の
高血圧患者に圧倒的に多いのが後者の2型糖尿病といわれるタイプです。
2型糖尿病は筋肉組織でのインスリンの取りこみが低下している
ことから、インスリン抵抗性糖尿病ともいわれています。
インスリン抵抗性が高くなると、血糖値を保とうとして膵臓が無理をして
インスリンをたくさん分泌します。
相対的に多くなりすぎたインスリンが、今度は腎臓でのナトリウムを
過剰に貯留したり、交感神経を亢進することによって動脈硬化を促進するのです。


料理の不得手な僕でも大丈夫かもカリウムとは、もともと身体の細胞内に豊富に存在するミネラルで、
細胞の機能の保持に重要な役割を果たしていますが、血圧を
下げる効果がわずかながらもあることがわかってきました。
とくに食塩摂取量が多くなると、カリウム補給の降圧効果が大きくなること
が明らかになっています。
体内でカリウムがナトリウムの血管障害作用を阻止していると考えられています。
カリウムは体内に不足すると脱力感、筋力低下、不整脈などさまざまな障害や
症状がでます。
カリウムが不足しやすいのは下痢がつづいたときや食塩の摂取不足のときですが、
高血圧と関係があるのは、血圧降下薬のなかにこのカリウムを尿から排泄するタイプの
利尿薬というものがあるからです。
利尿薬という降圧薬はもっとも効果的に血圧を下げる薬で廉価なので、
米国などの専門家をこの薬をもっと使うように勧告しているほどです。
利尿薬の欠点は、尿から余分なナトリウムを排泄するときにカリウムも
体外に排泄してしまうことです。
そのために脱力感、脈が乱れるといった症状が出ることがあることが問題です。
したがって、腎臓に障害がないかぎり、カリウムはつねに多めにとるようにして
おいたほうがよいでしょう。
腎障害のある人では、カリウムが体内に蓄積しやすいので、むしろカリウム摂取を
制限します。
カリウムは肉類に多く含まれていますが、肉類にはナトリウム含有量も多いために、
カリウムのみが多い新鮮な野菜や果物から摂取することが望ましいのです。
しかし、やっかいなことにカリウムを豊富に含んだ野菜も、ゆでたり、煮たりすると
かなり失われてしまうのです。
野菜は輸切りにして水洗いしただけでもカリウムが失われてしまいますので、
カリウムをとる効果的な方法は、キャベツやレタスなどのように、
生のまま食べられる野菜を新鮮なうちに食べることです。トマトも生のまま食べるか、
フレッシュなジュースにしてから飲むと効果的です。
また、カリウムの含量に気をとられていると、これらのナトリウムや炭水化物の摂取が
多くなる場合もありますので注意が必要です。
たとえば肥満気味の人では、バナナなどエネルギーの多い果物はさけたほうがよいでしょう。




高血圧のことがよく分かる本





病気予防食とは思えないほど・・・・
病気の人も美味しい食生活が送れます!






自立した患者になるための第一歩




